
LIVING SOIL: Sacred Animal
2026.11.4 — 2026.12.20
Gallery 38
東京都 渋谷区
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Gallery 38では、11月4日(水)よりステファニー・クエールによる3年ぶりの個展 ”LIVING SOIL: Sacred Animal” を開催いたします。ステファニー・クエールは、英国のマン島に生まれ、現在もこの島を拠点に制作を続けています。アイリッシュ海に浮かぶマン島には、古い歴史とともに、動物や大地が身近にある暮らしが残っています。そして彼女にとって動物は、遠くから観察する対象ではなく、同じ土地に生き、日々その存在を感じる相手なのです。 クエールは、動物を通して「人間であるとはどういうことか」を問い続けてきました。私たちは動物を見つめるとき、どこかに自分たちと似たものを探してしまいます。視線や仕草に親しみを覚える一方、その身体の動きや生きる力に、簡単には分かり合えないものも感じます。しかし、クエールはその隔たりを埋めようとはしません。動物を人間に近づけるのでもなく、動物そのものに目を向けることで、私たち自身の姿を見つめ直していこうとするのです。人間が動物の姿を描き、形にしてきた歴史は古く、人類による造形表現の初期にまでさかのぼります。なぜ人は、これほど長く動物を表現の対象としてきたのでしょうか。そこには、食べるものとして、恐れるものとして、あるいはともに暮らすものとして、動物と向き合ってきた歴史があります。本展で発表される新作は、古代の器に残された動物の姿に着想しています。そして、クエールが古代の動物像に惹かれるのも、その形の奥に、人と動物との切実な関わりを感じるからかもしれません。 彼女の制作は、何枚ものドローイングから始まります。線を重ねながら、クエールは動物の姿だけでなく、その動きや重さ、次の瞬間にどちらへ向かうのかという気配を探り、その感覚が生きているうちに粘土へ向かいます。紙の上を走った線は、今度は手や腕の動きとなって、立体の中に引き継がれていきます。粘土は、触れたことを隠しません。押せばへこみ、伸ばせば伸びた跡が残り、力を加えた瞬間も、手を離した瞬間も、作品の表面に刻まれていきます。クエールはそれらの痕跡を整えて消し去るのではなく、動物の身体の一部として残します。制作には藁や干し草、羊毛、石なども用いられ、その身体は、動物が生きる土地と結びついていくのです。作品を前にすると、動物の姿を写し取ったというより、そこに動物の気配が宿っているように感じられます。粘土の塊には、作家の手の動きが残り、同時に、今にも身じろぎしそうな気配がある。人間の身体が作った形の中に、別の生き物の存在が立ち上がります。その不思議な近さが、クエールの彫刻にはあります。そして土もまた、彼女の制作を考えるうえで欠かせないものです。粘土は大地から得られ、人間の手で形を変えます。作品に残る指や腕の跡を見ていると、人間の身体もまた、大地から切り離されたものではないと気づかされます。日々の暮らしの中で、私たちが土に直接触れる機会は少なくなりました。動物も、写真や映像を通して見ることのほうが多いかもしれません。それでも私たちの身体には、動物として生きる感覚が残っています。クエールの作品は、それを懐かしいものとして語るのではなく、今も私たちの内にある感覚として呼び起こします。 本展のために制作された動物たちは、私たちが自然からどれほど離れてしまったかを説くためにいるわけではありません。その前に立ち、粘土の表面に残る手の跡や、身体に宿る力を感じること。そこから、土や大地、ほかの生き物とのつながりを改めて感じるでしょう。クエールの動物たちは、私たちもまた、この世界に生きる一頭の動物であることを思い出させてくれます。
参加作家
- ステファニー・クエール
開催情報
- 開催期間
- 2026.11.4 — 2026.12.20
- 開館時間
- 12:00 〜 19:00アートウィーク東京期間は10:00から
- 休館日
- 月曜日、火曜日、祝日
- 料金
- 公式サイトをご確認ください
- 会場
- Gallery 38
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前2-30-28原宿ホームズ101
- アクセス
- 東京メトロ副都心線北参道駅2番出口より徒歩6分、JR山手線原宿駅竹下口より徒歩8分



