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生誕130年 宮沢賢治展

2026.9.19 — 2026.12.6

萬鉄五郎記念美術館

岩手県 花巻市

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概要

宮沢賢治(岩手県花巻市生まれ/1896~1933)は、詩人、童話作家、宗教家、科学者、教師など様々な顔を持ち、農民の文化的な生活向上を目指して羅須地人協会を設立するなど、短い生涯のなかで多面的な活動を展開しました。文学者として世界的な評価を得ている賢治ですが、一方で、彼が当時の美術動向に敏感に反応して描いた独創的な絵画作品の成立過程について、いわゆる「賢治と美術」との関わりについては、これまで一般にはあまり話題にされてきませんでした。 自らの詩を「心象スケッチ」と呼んだように、賢治文学には視覚的なイメージが色濃く映しだされており、その美術的素養を裏付けるものとして、代表作《日輪と山》のほか、シュルレリスム風の《無題(ケミカルガーデン)》や、抽象的な《無題(赤玉)》など、独自色に溢れる水彩画が残されています。さらに、彼の手帳やノートには、美術家さながらの手慣れた描写によるスケッチやドローイングの数々を見ることができます。 このような独創的な賢治絵画の創作背景を考えるとき、彼の周辺で話題となっていた美術動向を見逃すことはできません。彼の盛岡中学や盛岡高等農林時代に、「岩手毎日新聞」で連日報じられ衆目を集めていたのは、今日、日本近代美術の先駆者と称される地元出身の画家・萬鉄五郎でした。紙上に掲載された絵画はモノクロの荒い図版ながら、萬の作品に関する論争や話題が連日報じられ、岩手発の「新しい画家」や「新しい絵画」の登場を、県内をあげて注目することになります。そのような風潮のなか新しい美術への関心は、賢治の水彩画にも如実にあらわれることになります。なかでも強い影響をもたらした要因のひとつに、萩原朔太郎の詩集『月に吠える』を目にしたことが指摘されています。同書に掲載された田中恭吉、恩地孝四郎の作品と、賢治絵画の間には極めて近い類似性があり、これらの「新しい絵画」が賢治の絵画観の成立に果たした役割や相関を見ることができます。 また、賢治が生前に刊行した著書はわずか2冊にとどまりますが、その装幀や挿絵を手掛けたのは彼と同世代の県内の若い美術家たちでした。阿部芳太郎は『春と修羅』の製函と箱の表紙デザインのほか、賢治主宰の農民劇の舞台製作を手掛け、菊池武雄は『注文の多い料理店』の表紙画と挿絵を手掛けています。彼らに関わる資料や逸話からは、賢治と美術家との交友関係が浮かび上がり、彼の美的関心に刺激を与えたことが読みとれます。 本展では、宮沢賢治生誕130年を記念し、文学の創作を中心とした生涯の歩みをたどるとともに、これまで注目されてこなかった賢治の美術的側面に光をあてます。彼の独創的な絵画表現と視覚イメージの源を探りながら、賢治と美術との間に秘められた相関について初の検証を試みたいと思います。

開催情報

開催期間
2026.9.19 — 2026.12.6
開館時間
9:00 〜 17:00
休館日
月曜日月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
料金
公式サイトをご確認ください
会場
萬鉄五郎記念美術館
住所
岩手県花巻市東和町土沢5-135
アクセス
JR釜石線土沢駅より徒歩8分、JR新花巻駅よりタクシー10分

タグ

  • 文学
  • イラスト・絵画

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