
READING THE ROOM
2026.9.9 — 2026.10.12
Art Gallery PUNIO
東京都 足立区
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ロンドンを拠点に活動するアーティスト、Tomas Spicer(トーマス・スパイサー)による「Reading the Room」では、新作のディプティック・シリーズと、展覧会に先立って行われたパフォーマンス作品《Drawing Action》が発表されます。 《Drawing Action》は、作家の指示のもと、参加者たちがギャラリーの壁面にドローイングを施していく参加型の作品です。オープニングに先立つ数日間に制作されたこの壁面ドローイングは、その後に設置されるSpicerの作品の背景となり、展示空間そのものを構成する一部となります。見開きの本の構造を思わせるディプティックでは、二つの画面が互いに関係し合うように配置されています。そこでは、一つのイメージから意味を読み取るのではなく、線や痕跡、身振り、反復といった要素の「あいだ」から意味が立ち上がっていきます。鑑賞者は作品を見ると同時に、それをひとつの「読む」行為として経験することになります。 Spicerにとってドローイングは、自身の「読み書き」をめぐる経験と深く結びついています。学校を卒業した時点で十分に読み書きすることができなかった彼は、学ぶという行為が、文字を読むことだけではなく、「見ること」「聞くこと」「つくること」、そして「他者とともにいること」を通しても生まれるのだと理解するようになりました。幼少期の彼にとって、線や痕跡を残すことは、既存の読み書きの枠組みに対する抵抗であると同時に、世界や他者と関わるための手段でもありました。鉛筆と紙、そして「読む」という行為のあいだにあるこの関係は、現在の制作にも深く根づいています。Spicerにとってドローイングとは、単に像を描くことではなく、考え、伝え、そして物事を理解していくための方法なのです。 本展の中心にあるのは、「意味はどのように生まれるのか」という問いです。言語が物事に名前を与え、定義し、分類していくものであるのに対し、Spicerの非具象的なドローイングは、ひとつの固定された解釈に回収されることを拒みます。作品は、理解すべき明確なイメージを提示するのではなく、見るという行為を通して、鑑賞者自身が意味を組み立てていくことを求めます。そこにあるのは、私たちが慣れ親しんだ方法とは異なる「読むこと」の可能性です。 東京で開催される「Reading the Room」では、こうした問いが、Spicer自身とは異なる言語的・文化的環境のなかに置かれます。ディプティックと《Drawing Action》を通して、ドローイングは、書き言葉や話し言葉と並ぶ、もうひとつのコミュニケーションのあり方として現れます。それは、知識や意味が誰か一人の内側に固定されるのではなく、人と人との「あいだ」でつくられ、共有されていくための場でもあります。 [関連イベント] アーティストインタビュー 日時: 2026年9月9日19:00〜19:30 登壇者: Tomas Spicer 会場: Art Gallery PUNIO 料金: 無料 ※イベント詳細は公式ホームページよりご確認ください。
参加作家
- Tomas Spicer
開催情報
- 開催期間
- 2026.9.9 — 2026.10.12
- 開館時間
- 11:00 〜 20:00会期後半(9月30日〜10月12日)の水曜日・木曜日・金曜日は19:00〜22:00 会期後半(9月30日〜10月12日)の土曜日・日曜日・祝日は22:00まで
- 休館日
- 月曜日、火曜日9月23日から9月29日は展示替えのため休廊
- 料金
- 公式サイトをご確認ください
- 会場
- Art Gallery PUNIO
- 住所
- 東京都足立区千住旭町15-11
- アクセス
- JR常磐線北千住駅東口より徒歩5分、東京メトロ千代田線北千住駅2番出口より徒歩7分
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