
As One Draws|TSCA 20th Anniversary Group Exhibition
2026-08-15〜2026-09-13
Takuro Someya Contemporary Art
東京都 品川区
概要
Takuro Someya Contemporary Art は、2026年8月15日(土)から9月13日(日)まで、「As One Draws|TSCA 20th Anniversary Group Exhibition」を開催いたします。ギャラリー設立20周年の節目に開催する本展では、これまで当ギャラリーとともに歩んできた作家たちを迎え、「ドローイング」を一つの主題として提示します。 現在においても未だ完成作品に先立つエスキースや設計図であるという機能的な捉えられ方が多くなされる一方で、私たちは以前より、あらゆる表現を包摂する原初的な思考のかたちとしてのドローイングの姿に眼を向けたいと考えてきました。一本の線、痕跡、輪郭、分割、反復、集合、あるいは画面や空間を引き寄せる力としての“draw”は、作家が制作に向かう姿勢や、素材と形式の関係、そして世界をどのように知覚し、構成しようとしているのかを示す手がかりとなります。 MoMA で1976年に開催された展覧会「Drawing Now: 1955‒1975」のキュレーター、バーニス・ローズによるテキストでは、ドローイングが⻑く「絵画や彫刻に付随する副次的な補助メディウム」と見なされてきた一方で、1960年代半ば以降、その性質、規律、用途が根本的に再評価され、「それ自体に固有の表現可能性をもつ主要かつ独立したメディウム」へと移行したことが述べられています。重要なのは、この移行がドローイングの伝統的な機能を放棄することによってではなく、その形式や方法を、再検討のための参照点として保持することで生じたという点です。当時ドローイングは、過去との断絶によって新しくなったのではなく、古典的な基盤へと立ち返り、その固有の役割や可能性を問い直すことによって、領域を拡張されようとしていたのです。 ローズが示したドローイングのあり方は、TSCAがこれまで紹介してきた作家たちの実践にも深く重なります。絵画、写真、彫刻といったメディアの形式をつくる技法、プロセス、素材の働きを再検討し、異なる構造や言語へと組み替えてきました。そこでは、絵具やエアロゾルの扱い、写真やデジタル画像の生成と加工など、素材の性質や動きそのものが、思考を具体的な形式へと導く契機となります。技法や素材は、コンセプトに従属する二次的な要素ではなく、作家の手つきや方法、判断を通じて作品の構造を形づくる条件なのです。2019年に当ギャラリーで開催した展覧会「Drawing: Manner」においても、ドローイングを特定のジャンルや技法としてではなく、作家の手つきや制作への態度を映し出すとともに、鑑賞者が作品を捉え、意味づける可能性へ導くものとして提示してきました。 本展では、その問題意識を引き継ぎながら、ドローイングを通して、技法、素材、形式が作家の思考とどのように結びついているのかを辿ります。ドローイングをその生成の過程にまでさかのぼるとき、そこには一本の線や、反復される痕跡、身振りの圧縮として残されたかたちがあります。それらは何かの輪郭や説明にとどまるものではなく、作家の行為、素材の性質、手続きの積み重ね、形式への判断を含みながら、作品の構造を少しずつ展開していきます。描くにつれて現れる痕跡をたどることは、作家それぞれの制作に向かう姿勢をたどることであり、20年にわたり当ギャラリーが向き合ってきた実践の連なりを、現在の視点から見つめ直すことでもあります。本展では、ドローイングという根源的な方法を起点に、技法、材料、思考、知覚が互いに結び直されていく場をご覧いただきます。 *展覧会タイトル “As One Draws” は、ポール・セザンヌが絵画におけるドローイング、筆触、色彩の関係について述べた “As one paints one draws”という言葉に由来します。ここでは、ドローイングを特定の技法や支持体に限定されるものではなく、制作の過程において素材、方法、形式が互いに作用しながら立ち上がる実践として捉えています。
参加作家
- オースティン・リー
- 坂本紬野子
- 大山エンリコイサム
- 村山悟郎
- ハーム・ファン・デン・ドーペル
- 牧口英樹
- 辻󠄀可愛
- 岡﨑乾二郎
- 山下麻衣+小林直人
- 岩井優
- 細倉真弓
- 鈴木基真
- ラファエル・ローゼンダール
- 黒川良一
- 伊勢周平
- 矢津吉隆
開催情報
- 開催期間
- 2026-08-15〜2026-09-13
- 開館時間
- 11:00 〜 18:00
- 休館日
- 月曜日、日曜日、祝日
- 料金
- 無料
会場・アクセス
- 会場
- Takuro Someya Contemporary Art
- 住所
- 東京都品川区東品川1-33-10TERRADAArtComplexⅠ3F
- アクセス
- りんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩9分、東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩10分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩4分
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