
3.5 / 非多様体
2026.10.31 — 2026.11.15
DIGINNER GALLERY WORKSHOP
東京都 目黒区
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DIGINNER GALLERYでは初となる、彫刻家・北山翔一の個展「3.5 / 非多様体」を開催いたします。 私たちは目の前にある形を見ながら、それが何であるのかを無意識のうちに探している。人の身体、波、山、雲。知っている輪郭や記憶を重ねながら、見えているものをひとつの像として捉えようとする。しかし、北山翔一の彫刻を見ていると、その認識がどこかでうまく結ばれない。人の姿を思わせながら、身体として追いかけると、あるはずのものがない。ひとつの塊が、見る位置によって身体の一部にも、別の何かにも見えてくる。あるいは壁に掛けられた形を見つめているだけなのに、輪郭の内側と外側が揺らぎ、捉えたと思った像がふたたび曖昧になっていく。そこには確かに「もの」がある。けれど、それが何であるのかは、簡単には定まらない。北山はこれまで、山や風景、波や気象といった自然現象、人体、そして人の存在と不在など、ひとつの輪郭には収まりきらないものを彫刻として切り出してきた。流れ続ける波は木の中に留まり、形を持たない気圧には量感が与えられる。欠けた身体はトルソーとして現れ、やがて消えていく人間の傍らには、物質としての彫刻が残り続ける。それらは、対象の形を忠実に再現したものではない。目にした風景や現象、身体の内側に残った感覚が、彫るという触覚的な行為を通過し、ひとつの物体としてこちら側に現れる。その過程で、もともとの像と彫刻とのあいだには、どうしても埋まらないわずかなずれが生じる。三次元に確かに存在している。けれど、三次元という言葉だけでは、どこか収まりが悪い。北山はその感覚を、直感的に「3.5」と捉える。それは四次元を説明するための数字ではない。形と認識、部分と全体、存在するものと存在しないもの。その境界がわずかにずれ、ひとつの像へと結びつく直前で留まり続ける。「3.5」は、そんな彫刻のあり方に仮に与えられた数字である。 本展のもうひとつの言葉「非多様体」もまた、数学的な定義を示すためのものではない。見えている部分は、それぞれ確かに存在している。しかし、それらをひとつの像としてつなぎ合わせようとすると、どこかで辻褄が合わなくなる。見る。何かに見える。けれど、もう一度見ると少し違っている。北山翔一の彫刻は、私たちが知っている世界とよく似た場所にありながら、その輪郭からほんの少しだけ外れている。3.5。その半端な数字の中に、まだ名前のついていない彫刻の居場所がある。
参加作家
- 北山翔一
開催情報
- 開催期間
- 2026.10.31 — 2026.11.15
- 開館時間
- 11:00 〜 19:00最終日は17:00まで
- 休館日
- 月曜日
- 料金
- 公式サイトをご確認ください
- 会場
- DIGINNER GALLERY WORKSHOP
- 住所
- 東京都目黒区自由が丘1-11-2
- アクセス
- 東急東横線・東急大井町線自由が丘駅北口より徒歩1分



