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三島由紀夫ダイアローグ02『亡霊の残像 ─ 1970、虚無へ至る密室のヴォイヤリズム』

2026.10.8 — 2026.11.25

スクールデレック芸術社会学研究所

東京都 渋谷区

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概要

展示構成とハイライト 空間は、現代の虚無と肉体の解体(深淵)から幕を開け、狂熱の密室(内)、そして社会のノイズ(外)へと、視線のベクトルを歴史へ向けて逆照射していく(ズームアウトしていく)重層的な構成をとる。 【全層を貫く音響空間】 知覚の拡張と亡霊のノイズ 池田 謙:虚無の周波数と密室のドローン(サウンド・インスタレーション) 第一回展から継続して本ダイアローグに参加する音楽家・池田謙が、空間全体を包み込むサウンドスケープを展開する。ブラウン管の走査線が発する微細な高周波ノイズ、あるいは三島の密室に充満していたであろう重圧な「沈黙」を電子音響として抽出。視覚が「のぞき穴」によって極度に制限・拘束される本展において、池田の精緻なドローン(持続音)は鑑賞者の内耳と皮膚に直接介入し、狂熱の時代の亡霊的な気配を物理的な振動として現成させる。 第1層:知覚のキアズマと虚無の現成 ── 身体への介入から現代への回路 本展の絶対的な核(コア)であり、ダイアローグの出発点。三島の遺した「虚無」に対し、空間の要石として中西夏之のアプローチが介入し、そこから気鋭のアーティストの最新作へと接続される。 中西夏之:土方巽との共犯関係、肉体上のキアズマ かつて澁澤龍彦に連れられ、三島由紀夫が土方巽の暗黒舞踏を客席から目撃したという歴史的邂逅の記憶。土方の舞台において、パフォーマーの肉体に直接、生命の根源的なエロスとタブーを象徴する亀裂(暗部)を描き込んだ中西の過激なアプローチのドキュメントを提示し、正統な美術史が隠蔽してきた「不可視の深淵」を顕在化させる。 友沢こたお:ロゴスの窒息と自我の融解 【ダイアローグの起点】 自我の象徴である「顔」が、スライムという不可解な物質と粘膜のように融け合い、極限まで抽象化していく最新作2点を提示する。強固なロゴスや肉体が呑み込まれていく「現代の虚無」を圧倒的な質量と触覚的強度で現出させると同時に、三島が最期に到達した阿頼耶識(『豊饒の海』)へとダイレクトに言及する友沢自身のテキストメッセージが添えられる。それは単なる欠如としての空虚ではなく、あまりに豊かな暗黒面を孕み、無尽蔵の時間が折り重なった「虚無」の顕現として、時空を超えた生と死の輪廻へのダイアローグを開始する。 第2層:密室の演劇と肉体の融解 ── フィクションと身体性 現代の虚無の背後に隠された、狂熱の「密室」と「肉体」の生々しい現前。 岸本智也:密室のアーカイヴ:フィクションの崩壊(編集映像) 映画『MISHIMA』、映画『憂国』、そして土方巽のパフォーマンスの記録映像。岸本智也の卓越した編集によって、これらの映像群がシームレスなドキュメントとして縫い合わされ、「他者のレンズ(のぞき穴)」を通じて密室とフィクションの崩壊を立体化させる。 第3層:歴史のノイズと外なる眼差し ── 社会の狂熱と亡霊の残像 密室のさらに外側、社会全体がイデオロギーに沸騰していた時代の記録と、アーティストの視線が交錯する最終ゾーン。 岸本智也:狂熱のアーカイヴ:社会のノイズとロゴス(編集映像) 「新宿騒乱」や社会が沸騰した時代のノイズ、「三島と東大全共闘との対話」、そしてメディアに向けて論理を語る「三島の肉声」を一つのドキュメント映像として編み上げ、のぞき穴の奥の空間に提示する。 幸田 森:亡霊のインターフェース(11.25 動画作品) 第一回展にて11月25日蹶起当日のドキュメントを「静止画」として提示した幸田森が、同ドキュメントを「動画」へと解体・再構築し、ブラウン管モニターを通じて出品する。固定された過去が、粗い走査線とノイズを伴う映像へと変換され空間に瞬くことで、本展のタイトル「亡霊の残像」を直接的に体現する。 Ⅲ 特別空間演出 「懺悔室」としてののぞき穴:教会の懺悔室の格子や小窓を模したデザインを採用。観客は他者を覗き見る行為に対する「精神的負荷」と背徳感を伴いながら、虚無へと至るブラウン管の光と対峙する。 監視社会のキアズマ(究極の主客反転):展示終盤、穴を覗き込むと「今まさに穴を覗いている観客自身の姿」が赤外線カメラで映し出される。中西夏之の作品体験(見ることと見られることの反転)とも連動し、観測者が亡霊から監視されるという究極の主客反転を空間に引き起こす。

参加作家

  • 友沢こたお
  • 中西夏之
  • 池田謙
  • 幸田森

開催情報

開催期間
2026.10.8 — 2026.11.25
開館時間
14:00 〜 18:00
休館日
月曜日、火曜日水曜日・木曜日は事前予約制 10月8日・11月23日から11月25日は通常通り開館
料金
公式サイトをご確認ください
会場
スクールデレック芸術社会学研究所
住所
東京都渋谷区恵比寿1-18-4NADiffA/P/A/R/T2F
アクセス
JR山手線・埼京線恵比寿駅東口より徒歩6分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅1番出口より徒歩7分

タグ

  • 立体
  • 音楽
  • 映像
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